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しんがり~山一証券 最後の聖戦~ [ドラマ]

WOWOWで放送されていた「しんがり~山一証券 最後の聖戦~」が終わりました。
まだまだ記憶している人もたくさんいると思われる、山一證券の自主廃業。その最後をみとった社員たちの物語です。

見終わって胸が熱くなりました[もうやだ~(悲しい顔)]
もうなくなることが決まった会社であるのに、なぜこうなったかの、なぜ山一がなくなってしまうのかを誠心誠意愚直に追い求める社員たちの姿にただただ感服するばかりでした。

原作はジャーナリストで元巨人球団代表の清武 英利氏の「しんがり 山一證券最後の12人」です。
清武氏については、巨人でもめた時(清武の乱などと言われてましたよね。)に名前を知ったくらいだったので、最初にドラマの原作者だとしってびっくりでした。

山一が廃業した当時、とても大きなニュースだったのでそのこと自体はいまでも社長の記者会見の時の「社員は悪くありません」とか思い出せるくらいに覚えていますが、なぜ山一が廃業に追い込まれたのかはこのドラマをみて、はじめてそうだったんだとわかりました。
廃業の記者会見をした当時の社長がどんな状況で社長に就任し、あの記者会見をすることになったのかがわかり、当時は山一をつぶした社長なんだと思っていましたが、ドラマを見てちょっと同情してしまいました。

最終話で山一が自主廃業に追い込まれるそもそもの原因となった元会長と社内調査委員長梶井(江口洋介さん演じる常務取締役)が対峙する場面で、諸悪の根源と思われていた元会長だったのですが、演じている岸部一徳さんの演技のうまさなのか、梶井とのやり取りや歩いてわかれる元会長の後ろ姿は悲哀溢れる感じで、単純に断罪できない複雑な気持ちがしました。

ドラマでも描かれていましたが、実際に顧客相談室の室長や山一の代理人の弁護士の奥様が殺さるという事件も起こり、ただ会社が無くなる、ということ以上に社員や顧客、取引先など山一とかかわりのあった人すべての人生に大きな重い影響を与えてのだと改めて感じました。

奥様を殺された弁護士さんは自らが犯罪被害者遺族となったことで、その後犯罪被害者の権利向上のための活動を始められたそうです。山一が健全であれば起こらなかったはずの事件と言えるかと。 

ドラマでは正義感が強く最後までやり遂げようとする梶井常務が発する言葉の一つ一つが部下の士気を高め、絶対に無理だと思われていた調査をやりとげ、報告書の完成にたどり着けたのですが、決して山一が元に戻るわけではないにもかかわらず、最後まで手を抜くことなく、また経営陣を非難するのではなく自主廃業に至った経緯や原因を明らかにするということに徹した梶井常務の姿は、山一の証券マンとして、一人の人間としてのプライや良心だったのだろうと思いました。

部下である瀧本が、もっと早く出会えていれば、会社はつぶれずに済んだかもしれないというようなことを言っていましたが、確かに、そうおもいたくなるような人物ですね。

でも、もしもっと早い段階で梶井常務が不正に気付いて糾弾しようとしても、もしかすると抵抗勢力によってつぶされていたかもしれず、恐らくある時点からは山一を救うことは誰にもできなかったのだろうと思います。破たんが避けられない状況であったから逆に事実を明らかにすることが出来たのではないかという気もします。 

「会社の破たんなんて人生の通過点にすぎない」-梶井常務のこの言葉は、山一のことだけでなく人生の様々な状況に当てはまる言葉だなあと思いました。 

社内調査委員会に携わった國廣正弁護士のサイトに行くと100ページにわたる調査報告書をみることができます。

久々に骨太のいいドラマを見た気がします。
NHKで放送している朝ドラ「朝が来た」もそうですが、事実は小説より奇なり、ですね。 


しんがり 山一證券最後の12人 (講談社+α文庫)

 

 



 


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TEAM -警視庁特別犯罪捜査本部- [ドラマ]

昨日で最終回でした。
正直全然期待せずに流し見程度で見始めたのですが、今シーズン自分のなかでは1番?と思えるほどでした。

今シーズンはMOZEやBORDERと気になるドラマがあったのですが、自分でも意外なほどはまりました[exclamation×2]

キャストは警視庁捜査一課管理官佐久 晋吾に小沢征悦、刑事部部長に西田敏行、捜査一課13係係長に田辺誠一、管理官付運転手屋敷大地に塚本高史と男性ばかりで華やかさはみじんもなく、でも安定感あり。

主人公の佐久管理官、通称さくしんは、事件解決のためには通例もなにかもかもお構いなしで部下を駒と断言したりととにかく協調性0で捜査をすすめるので、上とも下ともぶつかってばかりで、ほとんどの人間からは仕事はできるけど、できたら一緒に仕事したくないと思われているような人物なのですが、 事件に向かう姿勢を間近でみることになる島野係長や屋敷には徐々に理解されていくように。 

さくしんも島野係長も捜査バカで仕事熱心。その上お互いにお互いに対しては素直な物言いができないあたりは、大きな体の男二人、なにやってるのやらって感じで見ていて微笑ましくて。それを屋敷や13係の小菅がぼそっとつぶやくのが面白かったです[わーい(嬉しい顔)] 

今どきな俳優さんたちはいないけど、配役がよくて話がおもしろくて安定感ありで、ゲストに佐藤浩市とか西村雅彦とかでてきて、いい感じでした。視聴率はそれほど高くないかもですが、できたら同じメンバーでシーズン2見たいものです。

あと、13係の太田文平を演じる神尾佑がSPのイメージが強かったので、SPと真逆の熱血たんぱらな感じが妙におかしかったです。


TEAM~警視庁特別犯罪捜査本部 DVD-BOXSP 警視庁警備部警護課第四係 Blu-ray BOX

 


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